アブ-アリ・プロジェクト

ある少女の日記から

今日の主人公はこのお姉さん、ミチュ(11)。
ミチュ表彰状
アブ-アリ寮から学校に通う。小学新5年生。

・・・非常に勉学に熱心で、
学校の表彰状を3枚もカッサラってくる文武両道に長けた才女だ。

また、彼女は熱心に日記を書いている。
そこには彼女の素直な思いが綴られているのだが、
最近、悩み事が増えてきた。
『働きたい。兄弟のために、稼がなくっちゃ。』
11才の娘が、日記に書く事とは思えない。何か問題があるのだ。
長くなるけど、問題を探ってみよう。

***********************


彼女の兄弟は全部で5人。
母親は共通だが、父親が3人居る。

上の3人が第一父の子供。
1番目の兄(20)は日雇いの仕事に出ている。普段は家にいない。
2番目の兄(17)は現在の父親と仲が悪く、家を出た。
3番目が彼女本人。
4番目の妹ミペー(8)は第二父の娘。ミチュと一緒にアブ-アリ寮にいる
5番目の妹もいる。3歳。第三父の娘。年齢が低すぎて、アブ-アリでは面倒が見れない。

そして、肝心の母親が去年の暮、デング熱で他界してしまった。

結果、実家には飲兵衛の第三父と3才の娘、ふたり暮らしだ。
夏休みの現在は、ミチュ、ミペーが里帰りしている。
三姉妹縮小

子供たちは全員、出生証明書がない。
すなわち家族全員が、IDカード(国民証)を持っていない。人間として認められていない同然の立場だ。
父親はIDカードがないので、まともな職に付けない。勢い、毎日飲んだくれている。当然、子供たちの面倒なんてみない。

お姉さんのミチュが一番心配しているのは、この3歳になる妹のことだ。
普段、寮で寝泊まりしているミチュは、心配で心配で、勉強が手に付かなくなってきた。
何しろ、
『今、現在の生活をなんとかしなくっちゃ!』・・・・と言う思いで、彼女の頭はいっぱいなのだ。
だから、『働きたい。稼がなくっちゃ。』・・・という日記の記述になった。


アブ-アリにいる子供たちは、それこそ、日々の衣食住はアブ-アリが提供しているが、
学校関係で臨時に必要な出費、例えば制服代、行事代などは、親が面倒をみている場合が多い。
しかし、ミチュ、ミペーはそれを提供してくれる親が居ない。
現状では、アリヤがポケットマネーから支出している。

そんな事も、彼女は敏感に感じ取っているのだろう。

母親の死から半年も経っていないというのに、追い討ちを掛けるように大問題が発生した。
先月末、暑季嵐が襲ってきて、暴風雨に特大の雹(ひょう)が混じり、彼女の家の屋根が飛ばされてしまったのだ。

もはや、アリヤのポケットマネーでカバーできる範囲を超えてしまった。

どうしたら、ミチュを助けられるか?
アリヤは考えた。

ミチュは優秀な娘であるから、勉強を続けさせたい。
出来ることなら、中学から市内の優秀な中学校に入れたい。
高校を卒業することで、IDカードの取得が可能になる。
家族にも道が開けてくる。
まずは、人間並みに扱ってもらうための、IDカードは必須なのだ。
そのためにも、現在の彼女の悩みを取り除いて上げることが第一番に求められてる。

まずは、彼女が安心して勉強を続けられる環境を・・・・。
現在、アリヤはこのように考えている。
しかし、そのための具体策が、まだ何も見えてこない。
新学期は、5月中旬に始まる。

関連記事
スポンサーサイト

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

 

トラックバック